キリスト教Q&A

キリスト教に関するご質問

(問5)

キリスト教のみが正しいと主張するのは独善的ではないでしょうか。

(回答)

 世界には様々な宗教が存在します。自分の生き方や死を問うのが人間である限り、人間の営みの中にはさまざまな宗教が成立してきました。人がスピリチュアルな存在であることの証拠の一つではないでしょうか。しかし、ここで大切なことはその信じる対象が信頼に値するものであるかを調べてみることではないでしょうか。

 信心があれば信じる対象が何であれ良しとするところがあります。「いわしの頭も信心から」です。しかし、人生の意味、死を問うときに「いわし」がある解答を与えてくれるのでしょうか。信じる対象が本当に真実なのであろうか?という問いがなされる必要があります。キリスト教はその問いに対して答えに値する宗教であると考えています。それは他の宗教との優越をつけるだけとの観点とは異なります。他の宗教にも真実が表されています。ですから、クリスチャンは謙虚にそれぞれの宗教の主張に耳を傾けます。

 しかし、同時に宗教は信頼性の選択を私たちにまかせています。そしてその選択をすることは独善性に結びつく事ではありません。重要なことはしっかりとした理由をもって自分が信じているものを選んでいるか否かなのです。クリスチャンはキリストの主張の信頼性をしっかりとした根拠をふまえて選択をした方々であります。同時にクリスチャンは、しっかりした理由をもってキリスト教以外の宗教を選択された人を尊重いたします。

 もしかしてあなたは漠然とした信心だけで宗教は充分というレベルであるかもしれません。しかし、自分の生き方や死を真剣に問い始めるときに信じる対象の吟味が始まります。真実はあなたの生き方を豊かにしていきます。キリストは言われます。「真理はあなたたちを自由にする」(ヨハネ8:32)